書物は作られる環境によって様々な形態を取りますが、寺院で僧によって書写された書物には、装訂や形態の面で寺院圈ならではの特徴があります。
こうした寺院の写本は、本の歴史の上でも重要な位置を占めており、また、日本で商業出版が確立する以前、中世に本の印刷を行っていたのも主に寺院でした。
本展覧会では、中世の寺院において書写あるいは印刷された本の表紙や装訂、紙背文書、書式など、本のかたちの面に注目し、国宝「称名寺聖教・金沢文庫文書」を書誌学的な観点から紹介します。
※文化財保護のため会期中一部展示替があります。
※詳しくはホームページでご確認ください。