藤沢市市民活動推進センター 藤沢市市民活動プラザむつあい

助成金の使い方(なぜなにNPO vol.178)

4月になると民間の助成団体から助成金や補助金のご案内が届き始めます。

また昨年度、助成金・補助金を活用した場合には、組織の年度報告とは別に、補助金・助成金の報告書提出や、報告会への出席や発表を求められることもあり、4月は忙しいというイメージを持っている組織も多いのではないでしょうか。

昨年度後半に2件の助成金・補助金の報告に関する研修を依頼されました。

一つは、報告書で今後の信頼を集めるための研修、もう一つは実施した活動を自己評価してみましょうという研修でした。

どちらも都内の研修で、大変難しい題材でしたが、とても重要な視点であり、助成金・補助金を活用し、活動の活性化はもとより、組織の基盤を強化するためにも必要な考え方と感じました。

申請書や予算はかなり一生懸命作成します。そして、実行するのですが、報告書はできたこと、実行したことを羅列している場合が多く見受けられます。

報告書の書式にも左右されますが、できれば「活動の評価」や「気づき」、「今後の展望」も記載をすることや、発表資料に掲載があると、助成金・補助金の有効性や社会への効果が解り、次につながります。

収支決算は、執行状況を期中から予算書と見比べながら管理をすることで、何か予定とは違ったときに助成元との早めの相談ができ、説得力のある決算書の作成がしやすくなります。

そもそも、助成金・補助金を選ぶ際に、金額や時期を中心に考える場合が多いのですが、自組織の活動目的やテーマ・活動対象・活動内容と、助成する側の組織の考え方や、助成目的との整合性に齟齬や乖離がある場合は、成果目標に対しての理解が得られにくいことから、採択される確率は低くなります

例えば、現在藤沢市で募集している「ミライカナエル活動サポート事業」は、3年後の藤沢市のミライを創り出す活動への助成金となっています。

市民活動団体の日頃の活動が藤沢市のミライにどのように寄与できるのかが大変重要なポイントではないかと思います。

助成金・補助金は、提供側と受け取り側との意識が合うことで、成立する資金です。

まず資金提供者を選ぶときには、提供者の社会課題認識と目指す社会を募集要項から読み取り、自組織の考え方とフィットした場合に申請しましょう。

そして助成期間に予期せぬ出来事が生じた場合は、遠慮せず助成元に相談していくことで、困ることは少なくなり、のびのびと活動を展開することができます。きっと望んだ成果も出てきやすくなるでしょう。

助成金を申請する前に、自組織と助成元との相性を判断することをお勧めします。藤沢市市民活動推進センターと市民活動プラザむつあいでもご相談お受けしています。お気軽にご相談ください。(て)