藤沢市市民活動推進センター 藤沢市市民活動プラザむつあい

第5期藤沢市市民活動推進計画の策定(なぜなにNPO vol.190)

2025年5月8日、第5期藤沢市市民活動推進計画の策定に向けた動きが始まった。

第4期(2019年度~2025年度)では、「市民活動の息づくまち 誰もが個性の輝きを放つ未来へ」を推進ビジョンとし、基本指針を3つ採択した。

「1.市民活動への参画促進」「2.市民活動を支援する体制の充実強化」「3.多様な市民活動の創出」である。

最終年の成果がどのように分析されるのか興味のあるところである。筆者の肌感覚ではあるが、コロナ禍を挟み、「息づく」というよりは「息を吹き返した」と表現した現状や、「誰もが個性の輝き」を放つ社会に向けて行動を起こしている様子は、日々の実務の中で目の当たりにしている。

しかしながら、計画の指針が目論見通りに進められたかというと、コロナ禍に阻まれ実行できていないことも多かったと思われる。

言い方を変えると、市民活動を実行している市民の、強い意志を裏付けとしたしたたかさと、しなやかな回復力や復元力の賜物ではないかと思っている。

そこで、第5期推進計画に期待が膨らんでいる。

第4期の施策の一つとして、基本指針2の「市民活動を支援する体制の充実強化」がある。

基本施策②「市民活動を行う場所の確保及び利便性の向上」には、「今後の地域コミュニティ拠点施設のあり方を検討する中で、市民活動が持続的、発展的に取り組めるよう、空き家の利活用を含めた市民活動を行う場所の確保や利便性の向上を図ります。」とある。

第4期策定当時は藤沢市で空き家の積極的な活用対策が始まり、期待をしていたことがよくわかる施策だ。

では、現状はどうかというと、市民の自主的な活動情報支援サイトとして「チームふじさわ2020」が始まったことや、市民会館付近の複合施設建設が目前に迫ってきていることが影響すると考えられる。

市民活動の活動拠点である「市民活動推進センター」も含まれることは周知の事実で、少なくとも拠点の引っ越しはあるようだ。

支援施設の設置は、市民活動推進条例第1条の目的に「基本理念と施策の基本を定めること」並びに「市民活動支援施設(以下「支援施設」という。)を設置する」とされており、第5期の推進計画によって、今後の藤沢市における市民活動への支援策が大きく変することが予想される。

加えて言うならば、第4期見直しの際に、「地域を支える」「地域づくり」等々、「地域」がキーワードになっていたことを考えると、「市民活動プラザむつあい」の効用を他の地域へ広げるなど、第5期策定のタイミングは、支援施設構想の構築まで視野に入れる時期と思えなくもない。

第4期推進計画には、策定した市民活動推進委員会のメッセージがある。

新しい発想や考え方による取組として、持続可能な地域社会を形成していく重要な主体です。」とある。第12期委員の総意を第5期計画の策定に反映していただくことを願っている。