vol.158「知らせるチカラ」を発揮する
藤沢市が2021年度に調査した、市民活動に関するアンケート調査によれば、自治会・町内会活動やサークル活動なども含み各方面の地域活動に参加している市民は、年に数回程度から月に5回以上まで幅広くとらえると7割以上となっています。新型コロナ感染防止の観点により、公共施設の利用が一時的に難しくなったこともあり、大幅に減少すると思われていましたが、緩やかに回復傾向にあることは社会全体の動きからも見えてきています。
中でも、「NPOを含む市民活動」への参加意向はわずかではありますが増えています。参加したい市民活動の分野では、年度ごとに傾向が変化しており、2015年度調査では災害支援が、2017年度では芸術・文化・スポーツとなり、2019年度は自然・環境保全と社会の動きと関係があるように見受けられます。また、「NPOを含む市民活動」と「ボランティア活動」に参加を希望している市民の参加理由に、「自己啓発」に次いで「困っている人を応援したいという気持ち」が位置することは、他の地域活動の参加理由にはみることのできない傾向となっています。このように、多様な地域活動
の中でも、市民活動やボランティア活動は、流れに任せて参加するというよりも、思い立って行動を起こすというイメージが強いように感じます。
と言いながらも参加を躊躇している市民も多いことも事実です。すべての理由をアンケートから読み解くことはできませんが、活動そのものや活動をしている団体や組織の情
報が、しっかりと届いていないのではないかと思われる調査結果が、報告書全体から見て取れました。思い立った時に、ストレスなく参加や協力ができるための仕掛けや仕組
みが必要なことは、言うまでもありません。市民活動団体の信頼の確保は「情報公開」からと言われています。各組織でホームページ等のwebサイトやSNS、会報誌など情報
伝達のための媒体を数多く準備していることと思います。藤沢市では、ボランティアマッチングサイト「チームふじさわ2020」が動き出しています。本コラムをご覧いただ
いている活動団体の皆さんも是非ご登録いただき、活動情報のPRを進めてはいかがでしょうか。推進センターとプラザむつあいでは、各種発信ツールを用意していますが、
チームふじさわの登録のサポートもしていますので、お気軽にお声掛けください。活動への参加は「知ること」から始まります。活動団体の「知らせるチカラ」を強めることで、組織の悩みが少し解決するのではないでしょうか。(て)