本展覧会では史料を読み解きながら、有名無名の学僧の生き様をご紹介し、歴代長老の周辺で活動した、知られざる学僧たちに光をあてたいと思います。
本展は全四章構成で、第Ⅰ章では称名寺の全盛期を主導した釼阿のもとで聖教の収集、書写をおこなった乗一、澄尊を取り上げます。
第Ⅱ章では、湛睿と同時期に活動し、各地の寺院を遍歴し、修学に邁進した全海、亮順に注目し、彼らの蔵書を紹介します。
第Ⅲ章では、戦乱の時代に称名寺や関東の諸寺院を巡って修学・修行に努めた湛円、鏡心に注目します。
第Ⅳ章では、「称名寺聖教・金沢文庫文書」や関連する文書群のなかに見える、僧侶の修学を寺院経営という面で支えた僧侶たちに光をあてます。