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未来サミット 2024:それは何をもたらすのか(なぜなにNPO vol.182)

2030年の達成に向け、地球規模で取り組んでいる「SDGs」は残り5年となり、達成度が様々な視点から公表されています。

国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」(SDSN)は、世界各国のSDGsの達成度を評価した「Sustainable Development Report」(持続可能な開発報告書)の2024年版を2024年6月17日に発表しました。

この報告書によると、日本のSDGs達成度ランキングは、2017年の11位をピークに下がり、2023年は21位で、初めて20位台に転落しましたが、2024年は7年ぶりに上昇に転じて167カ国中18位になり、過去最低順位だった前年から3ランク上がりました。

しかし、17の目標のうち【達成済み】は1つ(目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」)、【課題が残る】は5つ、【重要な課題がある】は6つ、最低評価となった【深刻な課題がある】は「ジェンダー平等を実現しよう」「つくる責任、つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」の5つです。

因みに、2024年版のランキング1位は4年連続トップのフィンランド(86.4/100)、2位はスウェーデン(85.7/100)、3位はデンマーク(85.0/100)、4位はドイツ(83.4)と続き、ここまでは前年と同じ顔ぶれでした

報告書には、世界全体のSDGsの進捗について、「SDGsのターゲット(17目標の下にある169の小目標)のうち、2030年までに達成できそうなものはわずか16%しかなく、残りの84%は進捗が限定的か、後退している

世界レベルでは、SDGsの進捗は2020年以降停滞しており、特に目標2(飢餓をゼロに)、11(住み続けられるまちづくりを)、14(海の豊かさを守ろう)、15(陸の豊かさも守ろろう)、16(平和と公正をすべての人に)は、達成への軌道から外れている」との記載もあるように、課題を示すと同時に、多くの国がSDGs達成に向けて力強く歩んでいることを教えてくれています。

しかしながら、全体として2030年の目標達成は難しい状態です。

国連では、次の目標のための「国連未来サミット2024」を2024年9月22日23日にニューヨークで開催します。

これは2045年の国連100周年に向けて、世界が直面する重大な課題に対する協力の強化とSDGsの次のグローバル・アジェンダを議論することを目的としています。加えて、グローバル・レベルでの意思決定において、未来への影響を体系的に考慮しています。

また、「将来世代に関する宣言」で謳われるコミットメントと実施手段を通じて、将来世代に対する予見可能な害を意識的に回避し、将来世代の利益を守ることも視野に入れ、世界的な意思決定への若者の参加を拡大・強化するために、すべての国連政府間メカニズムおよびプロセスにおける若者の参画を約束し、意義ある若者の参画のための世界標準を示すことも必要と考えています。

日本では、開催地の周りで開かれているサイドイベントで交換されているホットな情報や、現地の会議やイベントに参加したメンバーからの、マスメディアの報道では聞こえてこない「声」をお届けするイベントを開催します。

SDGsの次のアジェンダ議論を間近に見ることのできる数少ない機会です。参加してみませんか。(て)

【開催概要】2024年9月23日(月祝)日本時間20:00-21:00オンライン開催(zoom)、参加費:無料、主催:一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク