市民活動大交流会を終えて
※本記事は、「F-wave」(2026年3月号)に掲載されたコラム(なぜなにNPO vol.194)を引用・再編集したものです。
2026年2月18日、藤沢市市民活動支援施設では、例年のクリスマス交流会に代わり「大交流会」を開催しました。
今回は、藤沢市民会館が建て替えによる約5年間の休館予定を踏まえ、市民活動団体の活動や発表の場として長年親しまれてきた同会館を会場としました。
藤沢市民会館は、1968年10月に開館以来57年間、市民文化の醸成を担い、多くの文化公演をはじめ、市民の自主的な活動の舞台として愛され続けてきました。
その歩みの中で社会情勢は大きく変化し、経済的利益を第一義とする価値観から、社会的価値の創出を重んじる方向へと軸足が移り、情報化社会の進展とともに新たな時代を迎えています。
現在、地域社会が抱える課題も大きく様変わりしています。
複数の問題が同時進行し、それぞれが相互に関連し合いながら、分野横断的に重なり合って複雑化・深刻化しています。
こうした状況の中では、公的サービスだけで十分に対応することが難しいケースも増えてきました。
そこで改めて注目されているのが、市民による自主的・共助的な活動の力です。
今回の大交流会では、基調講演に武蔵大学学部長の粉川一郎氏をお招きしました。
粉川氏は藤沢市にゆかりが深く、市民活動、とりわけ協働や評価の分野において豊富な知見をお持ちの方です。
講演では、近年注目されている「コレクティブ・インパクト」についてお話しいただきました。
コレクティブ・インパクトとは

「コレクティブ・インパクト」は2011年にアメリカで提唱された概念で、行政・企業・NPOなど多様な主体が分野を超えて連携し、複雑な社会課題の解決を目指すアプローチです。
従来の単独組織による「アイソレーテッド・インパクト」では対応しきれないほど、現代の課題は大きく、複雑になっています。
そのため、異なる立場や強みを持つ主体が意思をもって集い、それぞれの専門性を発揮しながら協働することが求められています。
粉川氏の資料タイトルは「集合して地域社会に『インパクト』を」。
ここでいう「集合」とは、一つの組織に統合されることではなく、個々の主体が自立したまま志を共有し、力を持ち寄ることを意味します。
多様な組織が計画的に役割を担うことで、点としての支援を面へと広げ、より大きな成果や変化を生み出していくーー。
その可能性と難しさを感じつつも、これからの地域づくりには欠かせない視点であると強く実感する講演でした。
当日は、160名を超える志ある市民の皆さまにご参加いただき、会場は笑顔と熱気に包まれました。大きな節目となる交流会を無事に開催できましたこと、心より感謝申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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