あなたが安心して身体を横たえることができ、心許せる人がいて、本来の自分を取り戻せるところは何処でしょうか。
本展では、他者との関わりから個人の生き方を考察する作品を制作している、藤沢ゆかりのアーティスト2名を紹介します。
松下誠子は、平面や立体、アニメーション、パフォーマンスなど多岐にわたる表現により、社会の制度、規範、言説などから個人を守るための「セキュリティーブランケット」をテーマに制作しています。
ジョイス・ラムは、香港で生まれ、カナダ、イギリス、日本で暮らした自らの経験をもとに、[家族]の概念や定義を再考する映像作品を制作しています。
両名とも社会における自己の立場をみつめる個人的な営みから出発し、普遍的な問いかけをもつ作品へと昇華させています。
本展は、目まぐるしい変化の時代に、個々人がより自分らしく生きるための方途を探る試みでもあります。