ミライカナエル活動サポート事業が始まります(なぜなにNPO vol.166)

ミライカナエルサポート事業は、藤沢市が市民活動団体等の活動費を助成する事業です。
「スタート支援」「ステップアップ支援」「協働」の3コースがあり、それぞれ支援対象が異なり、「協働」は実施期間が違います。
「スタート支援」「ステップアップ支援」はいわゆる助成金ですが、「協働」は自分達以外の活動組織(民間企業・行政機関・NPOなど)との協力体制を構築し、特定の目的を達成するために実施する活動への助成となります。
協働事業の事例は国内では近年増加してきており、地域のまちづくりや防災、環境保全、福祉事業などが挙げられます。これらの事業においては、行政や民間企業だけでなく、地域住民やNPO、NGOなども積極的に参加し、地域の課題解決に取り組んでいます。
特に藤沢市のミライカナエル活動サポートの協働コースでは、行政との協働だけではなく、企業と企業の協働もサポート対象となっていることが特徴で、2022年度から始まった事業は、2件ありますが、どちらも行政との協働ではなく、民間と民間の協働事業が実施されています。
地域課題を解決するための手法の一つとして、専門的な知識や資金力が不足している地域でも、多様な関係組織の協力によって課題解決ができるメリットがあることから、今後期待される仕組みとなっていくでしょう。
しかしながら、異分野の組織が地域課題の解決に向かって事業を展開するためには、お互いの価値を認め合う必要があり、実施に向けた心構えが重要です。
そのキーワードとして、「コミュニケーション」「目的の共有」「役割分担」「情報共有」があげられ、更に、不測の事態への処理解決に向けた調整や、事業が一過性で終了することのないようにお互いの将来に向けた戦略も考える必要があります。
NPO運営の第一人者である山岡義典氏は、協働には「徹底した両者の対話」が必要不可欠とおしゃっていたことは忘れられません。
地域課題があり、自組織だけでは解決が難しいと思われるけれど、協力していただける組織があれば、取れる手段が増え、課題解決が進むことになります。
地域課題を解決に導くため、協働という仕組みを大いに活用していくことは、テーマ型に活動をしているNPOにとって必要な仕組みなのだと認識できました。