藤沢市市民活動推進センター 藤沢市市民活動プラザむつあい

Vol.150 成人式

 新年あけましておめでとうございます。
 お正月は、センター・プラザともにまとまったお休みとなりましたので、ゆっくりとした時間を過ごすことができました。お正月が過ぎると成人式が話題に上ります。コロナ禍でここ2年は延期や中止となり、残念な気もちになった方も多かったのではないでしょうか。そして、来年の成人式の参加者が例年の3倍になることも考えられるため、感染防止策を取って開催する市町村も多いと聞いています。民法の改正により2022年4月から、成年年齢が18歳になるからです。

 近年、公職選挙法の選挙権年齢や憲法改正国民投票の投票権年齢が満18歳以上に改正されるなど、若者にも国政の重要な判断に参加してもらうための政策が進められてきました。こうした中で、市民生活に関する基本法である民法でも、18歳以上を大人として扱うのが適当ではないかという議論がなされ、成年年齢が18歳に引き下げられることになりました。世界的にも成年年齢を18歳とするのが主流となっています。

 民法が定めている成年年齢は、「一人で契約をすることができる年齢」という意味と、「父母の親権に服さなくなる年齢」という意味があります。成年に達すると、親の同意を得なくても、自分の意思で様々な契約ができるようになるということです。例えば、携帯電話、部屋を借りる、クレジットカードをつくる、ローンを組むといった契約が自分一人でできるようになります。まるで任意団体と法人の関係のようですね。また、親権に服さなくなるため、かなり独立性が高くなります。一方、飲酒や喫煙、競馬などの公営競技に関する年齢制限はそのままで、結婚できる最低年齢は男女ともに18歳になりました。

 近年、100年以上変わることのなかった法律の改正は少なくありません。市民の動きによって成立や改正がされた事例もあります。市民活動やNPO活動には、社会の仕組みを変えていく役割もあります。日頃、社会課題や地域の問題解決に向けた活動をしていく中で、法律や自治体の条例の伱間や歪に気づくこともあるのではないでしょうか。想いをどのようなカタチにするのかは皆様自身でお決めいただくことですが、国や地方自治体の決め事も超えることのできない壁ではなくなってきています。社会状況を見据え、より過ごしやすい社会を目指す手法が広がってきていますね。

 因みに、藤沢市では1月10日に市民会館で成人式の開催が予定されています。2023年はどのようになるのでしょうね。(て)

掲載日:2022年1月